健康・長寿社会づくり、農業水産業などへの幅広い応用をめざして

「認知症に効果」 水素水の飲用によって経度認知障害が改善する!

2018.06.29 | Category: お知らせ

2018年5月27日、NY発の「時事通信」。ショッキングなnewsを発信。

 

【ニューヨーク時事】米国の大手製薬会社が「認知症薬」の研究開発から相次ぎ撤退している。

巨額の費用が掛かる一方、治療につながる十分な成果が得られず、継続は困難と判断した。ただ、人口の高齢化に伴い患者の増加が予想される中、新薬開発への期待は高まるばかりだ。

「製品開発や科学的知見で最も強みのある領域に集中する」、ファイザーは1月、認知症患者の6割以上を占めるアルツハイマー病の治療薬などの研究開発を打ち切ると発表した。関連業務に就く約300人を削減。浮いた資金は他分野の研究開発に充てる。

 

メルクも2月、期待した効果が得られないとして、アルツハイマー病患者の脳に蓄積する異常なたんぱく質の生成を抑える薬の臨床試験を中止すると表明。同種の薬をめぐっては、先にイーライリリーも新薬の承認申請を断念したほか、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)も今月、安全上の問題が確認されたとして臨床試験を打ち切った。

 

米アルツハイマー協会によると、米国のアルツハイマー病患者は570万人に上り、2050年までに約1400万人に増える見通し。米食品医薬品局(FDA)はこれまでに6種類の薬を承認したが、根本的な治療薬は開発されていない。

 

大手の撤退が相次ぐ一方、ベンチャー企業の活動に期待する動きもある。マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏は、アルツハイマー病研究に取り組むファンドや新興企業に計1億ドル(約109億円)を出資。フェイスブックのザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)も神経科学分野の研究に資金を提供して新薬開発を支援している。(2018・05・27)

 

驚くニュースです。

 

一方、日本分子状水素普及促進協会(JhyPA 理事長 太田成男日本医科大学名誉教授)はそのHPに認知症に関して次のように書かれています。

 

JhyPAは、水素ガスが認知症の治療に承認され、実際に患者さんを治療できるよう貢献します。

 

認知症は、現在までに十分有効な治療法が開発されていません。多くの製薬会社が多額の資金を投入して開発にあたっていますが、なかなか成功していないのが現状です。

 

しかし、認知症の治療には、水素ガスを吸入することが有効であることが明らかになりつつあります。しかも、3ヶ月程度の短期間で改善がはじめられることから、最終的な科学的な検証が可能であると期待されます。

 

水素ガスを治療に用いるとなると、「水素ガス」そのものを医薬品として公の機関で承認をうける必要があります。すでに、心肺停止後の蘇生時において水素ガスの吸入によって、脳を護るプロジェクトが、厚生労働省認可の先進医療Bとして進められています。心肺停止後蘇生でも認知症でも、脳を護ることでは共通点があります。

 

大手医療機器会社によって、すでに医療機器レベルの水素ガスの供給システム機械が作製されています。

 

製薬会社・医療機器会社・政府機関・学術学会の連携によって、認知症の治療法を開発することが緊急の課題です。

 

 

詳しくはこちら

 

認知症に関する論文発表

こうした状況の中、認知症に関して、今後大いに期待できるニュースがあります。

 

太田成男教授らの研究グループが発表された認知症に関する論文です。それをここで掲載いたします。この論文の意味は極めて大きく各方面に波紋が広がっていくのではないでしょうか。

治療には水素ガス、予防には水素水という棲み分けも明確になり、今後、世界で分子状水素が果たす役割は飛躍的に大きくなっていくものと思われます。

水素水の飲用によって ApoE4 遺伝子保因者の軽度認知障害が改善する  Hydrogen water improves mild cognitive impairment with the ApoE4 genotype

 

西槙貴代美1、朝田隆 2,3、大澤郁朗 4、中嶋恵久子 2、池島千秋 2横田隆 1、上村尚美 1、 ○太田成男 1,5 Kiyomi Nishimaki,1 Takashi Asada,2,3 Ikuroh Ohsawa,1,4 Etsuko Nakajima,2 Chiaki Ikejima,2 Takashi Yokota,1 Naomi Kamimura,1 and ○Shigeo Ohta1,5 1日本医科大院細胞生物、2 筑波大学精神神経科、3 お茶の水メモリークリニック、4 東京都健 康長寿医療セ生体環境応答     5順天堂大院神経学 1Dept. Biochem. Cell Biol, Gradu. Sch, Nippon Med Sch, 2Dept. Neuropsychiatry, Univ. Tsukuba, 3Ochanomizu Memory Clinic, 4Biol Process of Aging, Tokyo Metropol Inst. Gerontol, 5Dept of Neurol, Juntendo Univ Gradu Sch

 

私たちは、遺伝子組み換えで酸化ストレス亢進マウスを作製した。加齢とともに認知機能 の低下、神経変性が進行し、認知症モデルとなりうることを示した。そこで、この認知症モデル動物を用いて、認知機能の予防と改善に対する水素水の飲用効果を検討した。

生後1ヶ月と生後8ヶ月から飽和水素水と対照水を自由摂取させ、14月齢と18月齢にobject recognize test と passive avoidance test によって認知機能を評価した。水素水を長期間飲用することによって、認知機能の低下と神経変性が抑制され、平均寿命も延長した。

そこで、軽度認識能障害者(MCI)が水素水を飲用することによって、認知機能の改善と低下 の抑制が可能となるかどうかをランダム化した二重盲検試験により検討した。筑波大学精神 神経科が中心となっている利根プロジェクトに参加しているMCIの 1032人から希望者97名 を対象とし、除外対象者 16 名を除き、81 名をランダム化した。途中 MMSE が 24 以下になっ た人等を除き、水素水を1年間飲んだ MCI は 35 名、プラセボ水を1年間飲んだ MCI は 39 名だった。

水素水 0.6 mM (1.2 mg/L)と、同じ容器に入れた原水を 500 mL のアルミパウチにい れ、飲み残った水を回収した。1日平均 300 mL の水素水、またはプラセボ水を飲んだ。MCI の ApoE4 の遺伝子型は、常法にしたがって決定し、保因者と非保因者のふたつに分類した。

認知機能は、開始前と1年後の Alzheimer’s Disease Assessment Scale-cognitive subscale (ADAS-cog) score を比較した。ADAS-cog では、数値が少ないと認知機能が良いと判断される。 結果は、プラセボ群では、7.897.89±3.19 から6.73±3.07 に変化し、 水素水群では 8.04±3.47 から 6.00±2.06 へと改善の傾向があった。しかし、p 値は 0.243 で統計的な有意差は認められ なかった。

一方、ApoE4 遺伝子保因者間で比較すると、下図に示されるように、プラセボ群では、ほ とんど改善が認められないのに対し、ADAS-cog 全部の集計値(ADAS-cog total score)で水素水 群では著しい改善を示した。ADAS-cogのサブグループでは、言語再生スコア(word recall score) に顕著な改善が認められた。統計的には ADAS-cog 全部の集計値では、p = 0.036 (Student’s t-test) and p =0.047 (Mann-Whitney’s U test)、言語再生スコアでは p = 0.037 (Student’s t-test) p = 0.044 (Mann-Whitney’s U test) で、二つの統計処理法にのっ ても有意差が認められた。以上の結果より、高濃度水素水を長期に飲用すると、 ApoE4 遺伝子保因者の MCI が改善し、認知症の予防に貢 献することが期待される。

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